都市中心部での暮らしに、ゆったりという言葉を使うことは珍しいはずです。しかも、西新宿といえば高層建築物が建ち並ぶ、近未来的な都市。最先端の、どこか無機的なイメージを持つ人もいるかもしれませんが、「Dマークス西新宿タワー」には、それとはどこか異なるゆとりと人の暮らしの持つ柔らかさがあります。どんな物件か、見て行きましょう。
樹木を思わせる印象的な外観、20階以上に住宅を配した複合タワー
Dマークス西新宿タワーが立地するのは西新宿の、青梅街道と新宿中央公園に向かう公園通りが交差する角。最寄り駅の東京メトロ丸の内線「西新宿」駅から東京医科大学病院の前を通ってアプローチすると、ごく緩やかな曲線と直線で構成された空に伸びる樹木をイメージさせる建物が見えてきます。建物下部は根、上部は枝と解すれば良いでしょうか。直線のみで構成された建物が多いこのまちにあっては他にない雰囲気があります。
実際、Dをアレンジした物件のロゴマークの中には枝や木が伸びていくさまがあしらわれてもいます。新宿区のみどりの基本計画に則って植栽等も配しており、自然の木々にインスパイアされた物件なのです。
建物は29階建て。そのうち、19階まではオフィス等が入居することになっており、20階以上が住宅です。うち、22階から24階は家具・家電付のサービスアパートメント。1階にはコンビニエンスストア、パン屋、2階には保育園、14階から18階には起業家などを対象にしたコワーキングスペース「WeWork」が入る予定で、賑わいのある建物となりそうです。低層階にオフィスがあることはメリットと企画から携わってきた大和リビング株式会社アセット事業部の小川隆光氏。
「最近のオフィスは住宅以上にセキュリティ、災害時の事業継続を意識するようになっており、それが階下にあることで建物全体のセキュリティ、災害対策にも影響します。また、住宅は20階以上ですから、その中では多少下の階であってもある程度の眺望は期待できます。平日には人の出入りがあっても休日は静かというのもメリットでしょう」。
1LDKでも58㎡台から、ワイドスパンで明るく、開放的
外観のみならず、いくつも特徴があります。ひとつはワイドスパン中心のゆったりした広さです。1LDKでも58㎡台からとなっており、広い部屋では60㎡超も。14畳以上のLDに4畳近いキッチン、9畳前後のベッドルームの広さがあれば一人はもちろん、二人暮らしにも十分でしょう。
しかも、ワイドスパンなのでリビングはもちろん、寝室にも大きな窓があり、明るく開放的。室内にいる時間が増えても閉じこもっていると感じずに済みそうです。全体125戸のうち、1LDKは80戸(うち30戸はサービスアパートメント)あり、20階から29階の最上階までどのフロアにも配されています。
一般に最上階には広い間取りばかりということが多いのですが、Dマークス西新宿タワーなら一人暮らしでも最上階での眺望を楽しむことが可能。贅沢な気分を味わえます。
これが2LDKになると62㎡から120㎡超までと様々な広さが用意されており、中心となっているのは70㎡台。広さによって多少差はありますが、ベッドルームはそれぞれ6~7畳、5~6畳あり、一人で寝室と書斎として使い分けたり、カップルでそれぞれ一室ずつを寝室兼仕事部屋としたりといった使い方もできそうです。
各部屋の独立性が高い、リビングを介して2室が離れて配されているタイプであれば、住戸内でも距離が取れ、空間を分けて使えます。戸数は40戸(サービスアパートメント12戸)あります。
3LDKは5戸あり、こちらは約95㎡から100㎡超まで。3LDKでは洗面所がダブルシンクになり、バスは1620タイプ(一部の2LDKも同様)となっており、広さが実感できます。
間取り、広さ、用途を問わず、質の高い設備・仕様を全戸に導入
360°MOVIE:29階Kタイプ
一般には単身者向け、カップル・ファミリー向け、サービスアパートメントでは異なる設備が導入されていることが多いもの。ところがDマークス西新宿タワーでは全体的に高品質な設備が導入されています。
キッチンは3口のガスコンロ、ディスポーザー、浄水器、食洗機が入っていますし、バスは1418タイプです。バスルームには追焚機能、浴室乾燥機、トイレには洗浄機能付き便座と挙げればいろいろあるのですが、それ以上に素晴らしいことはただ設備があるというだけではないということ。使う人を考え、使い勝手にこだわって配されているのです。
たとえば、床暖房。一般にはリビングに配されていることが多いのですが、Dマークス西新宿タワーではリビングだけではなく、キッチンにも用意されています。しかも、1LDKにも配されているのは実に希少。うれしい配慮です。
また、29階の一部住戸にはコーブ照明という、折上天井の内部に照明を設置して天井を明るくする間接照明が採用されていますが、一般的にはリビングのみ、あるいは寝室のみに用意されることが大半。ところが、Dマークス西新宿タワーではリビング、寝室ともに配されています。
こうした細かい配慮が可能になったのは直接ユーザーと接することもある大和リビングが企画に深く関わっているため。
「Dマークス西新宿タワーはこれまで都心の周辺部を中心に物件を供給してきた弊社にあって最初の都心中心部の、しかも複合型の大型物件です。そのため、全社を挙げてこれまでにない高品質な物件を作ろうと細かい部分まで作りこんであるのですが、そのためにはユーザー目線の使い勝手が大事と考えました。そこで設備や間取りはもちろん、フローリングの柄や種類、コンセントプレートの形にまで手を抜かず、関係者で検討、今の形に落ち着きました」と小川氏。
折上天井、間接照明、調光器の導入も管理サイドからの提案。住む人がリラックスできる空間を作るためで、住んで良さが分かる細かい気配りに溢れた住宅というわけです。
個人的にはバルコニーに敷かれた木目調の長尺シート、プリーツ網戸にも注目しました。木目の床ならコンクリートそのままのバルコニーの味気無さはなく、屋外のもう一部屋といった感覚で使えます。ちょっと外の空気を吸いたい時にはうってつけの空間となるのではないでしょうか。
プリーツ網戸は開けてしまえば枠に収納されるため、存在を感じず、視界を遮りません。実用的でありながら、インテリア、視覚にも効果のある仕様と言えそうです。
免震構造にスマホ連動のカードキー、安全・安心に最先端の備え
安全面についても気を配っています。まず、建物は免震構造を取り入れていますが、元々西新宿は地盤の強固さで知られる土地。そこに免震構造ですから、これは鬼に金棒と言っても良いかもしれません。
地震に対する備えでは各階に倉庫を備え、水、その他の備蓄が用意されています。これも一般には一カ所にまとめて配備ということが多いのですが、実際に利用する場面を考えると各階にあるほうが安心、親切というものです。また、防災備蓄は住む人のためであるのはもちろん、周辺との共存を考慮、近隣の帰宅困難者のためとも位置づけられています。ちなみに各階にはゴミ置き場も用意されています。
セキュリティについては美和ロックの「wiremo」というスマートホンで住戸の電気錠を制御する最先端のシステムが導入されています。これは賃貸住宅で導入されるのは初というもので、外出先から開錠、施錠の状況が分かり、外出先から施錠することも。住戸内ではわざわざ玄関まで行かずにどこにいても手元のスマホから開錠できます。住戸内を歩き回る必要がなく、すでにベッドに入っていてもそこから操作できるなどと具体的な場面を考えてみると、これはとても便利です。
また、カードキーに時間制限を付与して、決まった時間にだけ鍵の開け閉めを可能にすることもできます。留守中に家事代行サービスに来てもらう場合にカードキーを渡して約束の時間に入ってもらうなどといった使い方ができるわけです。他のツール同様、鍵も大きく進化しているそうで、いずれは室内の家電などもすべてスマホで制御できるようになっていくのでしょう。
玄関にもエントランス同様、来訪者を確認できるモニタが設置されているのも安心なところです。
フィットネス、ミーティングルームに英語対応のコンシェルジュも
共有の施設としては20階にフィットネスルーム、ミーティングルームが用意されています。フィットネスルームにはトレッドミル、エアロバイク、ウエイトマシンなどが用意されており、外に出ることなく、フィットネスが楽しめます。ミーティングルームは8名用が1室あり、窓のある開放的な空間で打ち合わせが捗りそうです。コンシェルジュは朝8時から22時までサービスに対応。朝早く、夜間のサービスは忙しい人にはうれしいところでしょう。
コンシェルジュのカウンターの前の広いラウンジにはコーナーごとに異なるソファセットが置かれており、ちょっとした来客対応ならここで十分でしょう。明るく広々とした空間であり、気分転換に外を眺めたくなった時にもちょうど良い場所。正面の新宿中央公園の緑に癒されます。
また、ラウンジに続く廊下、エレベーターホールの広さ、明るさも都心では珍しく感じました。
四方向に異なる眺望も魅力、住戸内の質感はぜひ、体感を
最後に実際に物件を見学させていただいての感想をいくつか。まずは眺望。人気の高い南側からは新宿中央公園が望め、自然を感じます。中野坂上方面を望む西側は武蔵野台地上の住宅地を一望。高い建物が少ないので、開けた眺望になります。天気が良い日には富士山も望めるのだとか。
北側は池袋方面に向いており、高層ビル群も。東側は新宿駅向きでもっとも都心ならではの眺めが楽しめます。東京スカイツリーが望める住戸もあります。どの眺望が良いかは好みが別れるところ。いくつか見てから悩んで決めることになりそうです。
間取りも同様。キッチンひとつでも独立型あり、カウンタータイプあり、珍しいアイランド型もあって、同じ間取りでも少しずつ違うのです。最上階、20階のように天井が高い階もあります。20階はバルコニーが広いという特徴もありました。そこに向き、階数、さらに4種類ある室内のカラーバリエーションを加えると、かなりの選択肢が用意されていることになり、これは迷います。
共用部の廊下、エレベーターホール、住戸内の床、キッチンのカウンターなど素材の良さも印象的でした。特に外観の樹木のイメージに呼応するように木が貼られたメールコーナーは白一色の物件が多い中、ほっとするような温かみ。住宅に居心地の良さ、くつろぎを求める人には安心できる空間でした。ただ、この辺りは文章、写真で伝えるのは難しいところ。ぜひ、現地で体感してみてください。
現在のところ、30代~50代を中心にシングル、カップルの入居が多いそうで、最上階、3LDKはファミリーに人気。関西その他の全国の企業や、都内在住でも忙しいエクゼクティブの人たちがセカンドハウスとして利用する例もあり、立地を考えると頷けます。以前は外国人の利用が多かったサービスアパートメントも現在は日本人の利用者が増加しているそうで、先のスケジュールが見えにくい時には1ヵ月単位から借りられるサービスアパートメントは使い勝手が良さそうです。
以上、今後、地域のランドマークとなりそうなDマークス西新宿タワーをご紹介しました。物件の第一印象だけでなく、住んでからの使い勝手、住み心地にも注目、長く愛着を持てる快適、安全な住まいを探している人にお勧めします。
取材物件・取材協力
【取材物件】Dマークス西新宿タワー
【取材協力】大和リビング株式会社