不動産の価値の大半は立地にあることはよく知られていますが、賃貸住宅でも同じことが言えます。そのため、広告の文言では「二度と出ない立地」は実にしばしば使われていますが、実際にそれを実感する建物はそう多くはありません。しかし、今回お邪魔した「ル シエル 井の頭公園」はまさにその言葉通りの立地。多くの人に愛される街吉祥寺の中でも屈指の人気スポット、都立井の頭恩賜公園と地続きで、我が家の窓から緑を、桜を、水面を望めるのです。地元からの問い合わせが殺到するのも無理はありません。
隔てるもののない、井の頭公園隣接地に立地
吉祥寺駅から井の頭通りを都心方向に歩き、すぐの角を右折、井の頭公園の緑が眼前に広がる坂の途中に「ル シエル 井の頭公園」のエントランスがあります。そこから公園側を見ると同物件は公園隣接。建物の敷地と公園の間にはかなりの高低差がありますが、建物は塀もフェンスもなく公園と向かい合っています。
こんなに恵まれた場所がなぜ、今まで使われてこなかったのでしょう。不思議に思ってお伺いすると、ここは長く公園だった土地なのだとか。物件を担当するケン・コーポレーション吉祥寺支店の立山泰史課長によると昭和60年代から市が所有者から土地を借り、当時は珍しかったバーベキューもできる公園として市民に親しまれてきたといいます。
「土地の所有者は香川県で寛政元年(1789年)創業の老舗醤油メーカーです。このエリアは容積率、建蔽率ともにとても厳しい低層住居専用の地域で、敷地いっぱいに建物を建てるなど収益優先の活用はできません。ですが、長年所有はしていたものの、ずっと公園として貸していた土地を使うということで、400坪にわずか15戸、敷地内に緑地を取るなど余白をたっぷり残した土地利用で贅沢な空間が生まれることになりました」。
360°MOVIE:外観
我が家の窓から緑、桜、水面を望む
公園隣接の魅力をもっとも感じられる部屋ということで最初に見せていただいたのは3階建ての最上階、西の角部屋である100.29㎡の3LDK+SICのFタイプです。玄関ホールから右手にあるリビングルームのドアを開けた瞬間、この部屋の魅力が一目で分かりました。居室部分と同じくらいの、圧倒的な広さのルーフバルコニーがあるのです。
外に出てみると緑はもちろん、その向こうには桜の木や井の頭池の水面が見えていました。花見の特等席といえば良いでしょう。ルーフバルコニーには水栓も用意されています。隣接地に企業の社宅はあるものの、「ル シエル 井の頭公園」よりかなり奥まった場所にあるため、目線が合うようなことはないでしょう。室内の約18畳のリビングに加え、アウトドアにそれ以上の広さの空間がある解放感はなんとも言えません。
360°MOVIE:3階Fタイプ
その隣、やはり3LDK+Storage、97.15㎡のGタイプはリビングと3室すべてが公園の緑に面するワイドスパンの間取り。大きく取られた窓いっぱいの緑は絵画のよう。春には新緑、秋には紅葉も楽しめ、家の中にいながらにして四季を感じることができます。
360°MOVIE:3階Gタイプ
3階にはこれ以外に建物内でもっとも多いタイプの70㎡弱の2LDKが2戸あり、計4戸。これらの住戸には他の階にない特典があります。それは屋上が利用できること。周辺エリアの建物の多くが2階建て中心の個人住宅のため、視線を遮るものはなく、外から見られる心配もありません。2021年は2度の月食に8月にはペルセウス座流星群も見られるそうですが、この屋上からなら素晴らしい眺めが楽しめることでしょう。
360°MOVIE:屋上テラス
広い専用庭という魅力ある1階住戸
1階、2階には70㎡弱の2LDK、1LDK+Sが計11戸ありますが、そのうちでも他にない特徴があるのが1階です。1階住戸は防犯上の懸念から敬遠する人も多いのですが「ル シエル 井の頭公園」は井の頭公園からみると1階でも2階くらいの高さがあります。逆に部屋から見ると公園内を散歩する人を見下ろす形になり、1階住戸でも通る人に見られるような心配は不要。防犯カメラも設置されており、不安を感じることはないはずです。
一番西側の角部屋、2LDK、66.23㎡のA1タイプを見せていただいたのですが、この部屋は特にキッチンとリビングの間に段差があるスキップフロアの部屋でリビングの天井高はなんと2,830mm。他の部屋よりも300mmほども高いのです。
その上、リビングの先には17.2畳のリビングと隣接する5畳のベッドルームを合わせたよりも広い専用庭があります。庭付き一戸建てのような感覚が味わえると言えば伝わるでしょうか、間取り図だけでは分かりにくいのですが、現地を訪れると良さが実感できます。
「ここはキッチンが高い位置にあり、カウンター式なので調理をしながら庭全体が眺められます。庭で遊ぶ子どもを見守りながら家事ができますし、1階なので階下への音を気にしなくてよいのもお子さんがいらっしゃるご家族にはうれしい作りではないでしょうか」。
360°MOVIE:1階A1タイプ
共用部、住戸内にも魅力多数
1階、3階の部屋をご紹介してきましたが、それ以外にも見逃せない点は多数あります。ひとつはエントランスホールの白を基調にした空間。角がRになっており、窓から敷地内の緑が望めることもあって、きりっと清楚でありながら、柔らかさ、優しさも感じるようになっており、どこか美術館を思わせます。知的な雰囲気は吉祥寺という街にも通じるものがあり、この土地ならではの建物として作られていることが分かります。
住戸内では豊富な収納など住みやすさにこだわった細部が目に留まりました。トイレの手洗いカウンターの下の扉付収納は見た目がすっきりでありながら、必要な品をたっぷりしまえますし、キッチンのスライドカウンターには蒸気の出る炊飯器を置いても安心な配慮がありました。ベビーカーやゴルフバッグなど収納に困る大きなものも入るシューズインクローゼットのある部屋もあり、見学の際には我が家にはどれがベストだろうと意識しながら見ていただきたいところです。
使い勝手では室内に洗濯物を干すためのバー、1階住戸には洗濯物干しも用意されています。室内を飾るためのピクチャーレールやアクセントウォールの存在感もチェックしてみてください。
360°MOVIE:2階Dタイプ
地元の方々にとってもここは憧れの地
2月に竣工し、募集も始まっていますが、それほど広く告知をしていないにも関わらず、地元の方を中心に多くの問い合わせがあり、2月末の時点でほぼ決まりそうな状況とか。これは地元の方々がこの土地に深い関心を寄せていらっしゃる結果です。
「建設中からここが何になるのか、興味を持ってくださった方が多く、現地看板の物件名からWeb検索しての問い合わせも多数いただきました。物件の前の通りは細く、それほど人通りがあるとは思えないのですが、毎日ここを通っていて気になったという方もいらっしゃいました。地元の方々からしても、ここは住んでみたい、憧れの土地だったようです」。
土地の希少性に加え、戸数が少ないこともあって関心を集めている「ル シエル 井の頭公園」。いつかは吉祥寺に住んでみたいと考えている方なら、ぜひ、記憶にとどめておいていただきたい住まいです。
取材物件
【取材物件】ル シエル 井の頭公園
【取材協力】三菱地所リアルエステートサービス