城南五山を中心にした高台のお屋敷街
眺望に恵まれた由緒ある住宅街
都内には由緒ある住宅街が点在していますが、そのひとつに城南五山と総称される、山手線の内側、目黒駅から品川駅にかけての高台エリアがあります。目黒駅から五反田駅にかけての花房山、島津山、池田山、そして品川駅に近い八ツ山、御殿山がそれで、標高はいずれも20m以上。場所によっては20数mを越す高さとなっており、眺望、採光、通風に優れた住宅地です。 そのうち、目黒駅から五反田駅にかけての三山の名称はかつてそこに屋敷のあった大名、華族にちなむもの。具体的には花房山は明治、大正期の外交官である花房義質、島津山は薩摩藩島津家、池田山は備前岡山藩池田家から名付けられています。そのうち、島津山ではかつての島津公爵邸が清泉女子大学本館として使われており、歴史を今に感じさせてくれます。また、池田山でも池田藩下屋敷の高低差を活かした池泉回遊式庭園を品川区が公園として整備、開放しています。 実際に現地に行ってみると、いずれも坂の上の静かな地域で、低層の重厚な住宅が大半。駅から近い場所でありながら、住環境にも恵まれているのです。
生活を楽しくしてくれる要素も
一方で目黒駅、五反田駅周辺には商業施設や飲食店が集中。毎日の生活や外食、遊びには事欠きません。特に飲食では昨今の立飲みバル流行の先駆となった店があったり、都内トップクラスと目されるうどん店があるなど、業界をけん引する地域のひとつ。時代に敏感でありたい人には楽しいエリアです。グルマンにはラーメン激戦区目黒も気になるかもしれません。落ち着い佇まいの住宅地と猥雑で気取りない雰囲気の飲食店街が隣り合っている場所があるのも面白いところです。 山手線、都営浅草線や同三田線、東急目黒線、同池上線、加えて山手通りや桜田通り、目黒通りなどといった幹線道路が通る足回りの利便性からか、都心と並んで大使館も多く、インターナショナルな雰囲気も特徴です。 また、あまり知られていませんが、目黒から白金にかけては山手七福神と言われる古刹が点在しており、風情が楽しめます。毎月定期的に縁日が開かれる目黒不動、年末の酉の市で賑わう大鳥神社など、多くの人が集まる寺社もあり、意外にも新旧が楽しめる街というわけです。
変貌著しい目黒駅周辺に注目大
ところで、このエリアで最新の話題といえば目黒駅周辺の人気が2015年以降急上昇しているという点です。これは駅のすぐ前、歩いて1~2分という地で行われている、敷地面積約1万7000平米の大規模再開発の影響によるもの。
前述の外交官花房義質氏由来の高台に、広大な緑を擁する住宅棟2棟(Brillia Towers 目黒)に、オフィス中心のタワー1棟という計画が2017年12月に完成したばかり。Brillia Towers 目黒では分譲戸数661戸のうち、1億円オーバーの住戸が365戸あったこと、最高倍率が43倍にも及んだことなどが話題になりましたが、完成後には賃貸住戸も登場する予定。足回り、生活の利便性に安全、歴史その他住宅に求める要素がぎゅっと濃縮された感のある物件だけに、期待している人も多いのではないでしょうか。