東急不動産【コンフォリア】のブランド哲学 賃貸レジデンスは「環境との共存」で選ぶ時代へ  | EDITION

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東急不動産【コンフォリア】のブランド哲学 賃貸レジデンスは「環境との共存」で選ぶ時代へ 

TOKYO RENTが紹介する上質な住まいには、それぞれの雰囲気や世界観があります。過去、現在、そして未来へとマンションが紡ぐストーリーへ、想いを込めた方々にお伺いするコンテンツ。 

今回は賃貸マンションブランド「コンフォリア」のブランド哲学を聞くため、東急不動産へ。私たちを取り巻く「環境」や「未来」へ心を寄せた開発を行うおふたりに取材しました。

住まう方々一人ひとりの「思考・志向・嗜好」を惹きつける、「至高の居場所」の扉を開けるカギとなれば幸いです。

(右)辻香帆 さん(住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部 投資アセット計画部)
(左)重川鈴葉 さん(住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部 投資アセット計画部)
INDEX

くらしと環境を、一歩先へ。木質化やリノベーションなど多彩な表現

「コンフォリア」は2003年に誕生した東急不動産の賃貸マンションブランドです。2015年にリブランディングを行い、さらに2023年からは「くらしと環境を、一歩先へ。」をブランドコンセプトとして掲げてきました。

コンフォリアのブランド業務を担当する重川鈴葉さんはこう語ります。 

「『COMFORIA(コンフォリア)』は、英語で『心地よさ、満足』を意味する“comfortと、ラテン語で『場所』を表す“iaを組み合わせたブランドネーミングです。 ブランドコンセプトの『一歩先』に、人の価値観やライフスタイル、自然環境が変化するなかで、常に次の『ここちよさ』を探し、居住者に提案したいという想いを込めました。 

またコンフォリアは、ACTIVE=利便性のよい立地・COMFORT=安心できる空間づくりやサポート・SUSTAINABLE=環境配慮と持続可能性という『3つの約束』を掲げています」(重川さん)

重川鈴葉 さん
住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部 投資アセット計画部

これら『3つの約束』は、デベロッパーである東急不動産が取り組むすべての事業に貫くDNAにも関わっていると重川さんは話します。 

「東急不動産の原点である田園都市開発は、都市の過密化・住宅不足と住環境の悪化という社会課題を新たなライフスタイルの提案と挑戦で解決した取り組みでした現在、東急不動産が取り組む広域渋谷圏開発では、経済と文化の可能性を広げる都市づくりに取り組んでいます。社会と時代が変わるにつれて生まれてくる課題やニーズに新しい発想と挑戦で答えを導き、暮らしを昨日よりもより良いものにしていこうというDNAは社員一人ひとりにも根付いています。

そして、私たちの現在のキーワードは『環境』。経営計画の『GROUP VISION 2030 』『中期経営計画2030』では環境経営という大きなテーマのもとに東急不動産ホールディングスグループが結束し、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を新たなコアビジネスとして育てています。社内では、『環境』を専門的に考える部署やユニットが存在し、独自の環境配慮基準のもと、建築物のハード・ソフトをサステナブルに近づけています」 

その価値観を「賃貸レジデンス」というかたちで多種多様に表現しようとするブランドが『コンフォリア』です。 

今回はブランドの象徴といえる物件である「コンフォリア芝浦MOKU」現地にてお話を伺いました。

開発者が山に通い、素材にこだわってつくりあげた「コンフォリア芝浦MOKU」

コンフォリア芝浦MOKU

『コンフォリア芝浦MOKU』はJR田町駅徒歩9分のリバーサイドに立地。主要都市へのアクセスも自在でありながら、東京湾や芝浦の運河も近くに感じられる環境です。 

エントランスから螺旋階段を上がり、2階に足を踏み入れると周囲一面が「木<MOKU>」の暖かさに囲まれた共用部が広がります。

出迎えてくれたのは本物件の計画を担当した辻香帆さん。

「コンフォリアは各物件がそれぞれのかたちで、くらしと環境の『一歩先』を表現しています。この『コンフォリア芝浦MOKU』では、環境にやさしい暮らし心地を体感いただけるように内外装の木質化・緑化を計画しました。 

特に、共用部であるラウンジ内の木質化・緑化は注力したプロジェクトのひとつです。まるで森をそこに再現するように多種多様な木々と植物を選び、可能な限り素材をそのまま使っています」(辻さん) 

辻香帆 さん
住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部 投資アセット計画部

自然のぬくもりを感じさせ、建築時のCO2排出も低減する木の素材。インテリアやエクステリアにそれらを配慮したマンションは現代では特別に珍しいものではありません。しかし『コンフォリア芝浦MOKU』のような大胆かつ徹底的な取り入れ方は、数あるTOKYO RENTの取り扱い物件の中でも随一です。 

「ここにある木の家具や植物、ひとつひとつにストーリーがあります。例えば、中央にある大きなテーブルは樹齢165年の杉の木。台風で倒れてしまった木の元玉を利用しています。月日が感じられる細かな年輪、雨や風、陽光の造形が生み出した樹皮など一つとして同じものはありません。これら素材のストーリーは、同じく木材を使用したサインでご覧いただけます。 

樹齢165年の杉を使用したテーブル
樹齢165年の杉を使用したテーブル
木材を使用したサイン

そして、奥に広がるウッドチップエリアには、間伐材等適切な森の管理の中で出てきた材を敷きつめました。上を歩くと心地よい音が響き、木の香りが立ち上ります。木材を使用した玩具や図鑑も用意してありますので、居住しているお子様が遊んでいる姿もよく見かけますね」 (辻さん) 

間伐材等を使用したウッドチップエリア
自然に関する書籍や玩具
間伐材等を使用した積み木

そして、この空間は開発者のストーリーとも重なります。共用部に使用する木材を見に、辻さんは東京都内の山と森を実際に訪れたそうです。 

「ここにある木材の多くは、西多摩郡檜原村(ひのはらむら)の山で出会いました。自然への感受性を高め、五感を使って楽しむことができる心地よい日常体験を提供するには、まずコンフォリアを作る私たちが体感する必要があります。実際に現地に赴くことで、東京にこんなにも豊かな環境があることや、自然と共生することで生まれるエネルギーを肌で感じてきました。

そのうえで、こだわって選定した素材を生かした設計・施工はチャレンジの連続でしたね。天然の木は時間とともに乾燥し、わずかな割れや歪みを生じさせながら、経年の美しさを纏っていきます。一方で、それらが影響することで家具としての品質が損なわれてはいけません。安全性を高めるための細かな処理も要しますし、定期的な維持管理コストも必要になります。 

それでもコンフォリアが『一歩先』に踏み出していくマンションブランドだからこそ、足元のコストパフォーマンスを超える環境にやさしい暮らし心地の価値を提供しています。居住者の暮らしと、これからの社会のためにも「環境」というキーワードはとても重要だと考えています」(辻さん) 

森のストーリーを都心で感じられる木の利用は構造部にも反映し、環境に配慮した設計がされています。 

「建物の構造は、木材をRC構造の中に組み込んだ木造RCハイブリッド構造建築で、CO2排出量の軽減に寄与しています。専有部であるお部屋には全館空調システムを採用し、効率的なエネルギー利用で環境負荷を抑制。コンフォリアシリーズ初となるZEH-M Oriented低炭素建築物認定も取得することができました」(重川さん) 

東急不動産の想いと建築技術を「環境との共存」というテーマに注ぎ込んだ「コンフォリア芝浦MOKU」。ここでは語り切れなかった自然の魅力がまだまだ物件の随所に隠されているそうです。内見に訪れた際にはぜひ目を凝らして、美しいディテールを感じていただきたいと思います。 

多様な表現で叶える「環境との共存」首都圏各地のコンフォリア 

コンフォリアが表現してきた「環境」へのまなざしは、物件ごとに実に多種多様です。 

重川さんに首都圏にあるコンフォリアの取り組みを紹介いただきました。 

コンフォリア東新宿

「東急不動産が考える『環境との共存』を叶える暮らしはひとつではありません。その街、居住者ごとの価値観に寄り添って、物件それぞれに答えを探してきました。なかでもぜひ見ていただきたいのは『コンフォリア東新宿』です。豊富な共用部の中でも最大の特徴が全長50m超の屋上庭園。東新宿駅徒歩1分という都心の真ん中にいながらも、住宅という最もリラックスできる場所で自然や緑を享受できる空間を提供しています 

緑は気持ちを癒し、人々が集まる場にもなります。この屋上庭園は全周囲が緑に囲まれており、都会にいることを忘れさせるオアシスです。新しい発想や出会い、交流、リラックスなど、賃貸レジデンスで生まれる多様なウェルビーイングをデザインしようとするこの試みは、グッドデザイン賞の受賞というかたちで評価されています。 

「2023年の竣工から2年が経ち、植物もより力強く育ってきたところです。屋上ではナイトシネマなどのイベントも行われ、20代~30代が中心の居住者で賑っています」(重川さん) 


さらに、環境への配慮の一環として、築年数が経過した物件へのアプローチにも挑戦しています。これまでも、そしてこれからも将来のマンションの可能性を広げるような物件がコンフォリアからはいくつも生みだされていくのです。 

「コンフォリアはリノベーションにも取り組んでいます。『暮らしのアップサイクル』をテーマとした東急不動産初のリノベーション都市型賃貸レジデンスである『コンフォリア高島平』や『暮らしに愛着を』をテーマとした『コンフォリア北葛西』もブランドを体現していると思います。 

既存のマンションを新たなデザインで生まれ変わらせることで、新築の物件と比較して環境負荷を大幅に減らしながら、いまの時代に合った遊び心あるデザインと快適な住環境を実現しています」 (重川さん) 

コンフォリア高島平

北棟エントランス(夜景)
ワークスペース
中庭
室内

コンフォリア北葛西

外観
エントランス
外階段
室内

マンションという建築物そのものをアップサイクルし、物件と土地の魅力を継承しながら新たな価値を繋ごうとするコンフォリア。リノベーション型の物件がこれから都心部に誕生したときには、TOKYO RENTでもご紹介したいと思います。

これからのコンフォリア「感性をアップデートし安らぎの場になるために」

環境」をキーワードに、暮らしの一歩先を提案しようとするコンフォリアの物件は、どれも柔らかく、あたたかな世界観を表現するものばかりです。そのあたたかさを支えている技術力と発想力に驚かされるインタビューとなりました。 

最後に、ブランドの今後について伺いました。 

「『コンフォリア芝浦MOKU』のような緑化・木質化を推進したマンションのシリーズ化。さらにリノベーション型物件や、新しいサステナビリティのかたちを見つけ、それを実現していきたいと思います。時代の変化にあわせて、東急不動産ならではの住まいをご提案し続けていきたいです。 

コンフォリアでは年に1回居住者向けにアンケートを実施しています。そのご回答からは、都市生活の利便性と心地よさだけでなく『安心感』を求める傾向が現れています。

コンフォリアは、利便性・快適性・サステナビリティに信頼のあるブランド力を備え、時代の変化に合わせて居住者の想いを反映するブランドに育てていきたいと思います」(辻さん) 

時代の先にある「愛着の持てる住まい」という価値について辻さんはこう続けます。 

「緑や木をふんだんに使い、建物をリノベーションして地球環境への配慮を高めた新しい形のマンションに住むことで『自分の暮らしが誰かやどこかの営みにつながっている』と実感できるのではないでしょうか。 

物件に住まうことを通して、山や川、海、その土地に流れる時間や命の循環のなかに暮らしがあると感じられること。それが愛着や安心感へと繋がるはずです。 

分譲マンションに比べれば、コンフォリアのような賃貸レジデンスは基本的に移り住んでいく過程にある場所ですね。立地や賃料、築年数の新しさといった目に見えやすい一時的な価値が重視されることは当然ですが、さらに『環境と共存する安らぎ』が新たな選択肢に加わる時代になると考えています。 

賃貸レジデンスという『ひとときの住まい』であるからこそ、コンフォリアではさまざまな発想で、これからの安心感を提供していきたいと思います」 

住まう時間の中で、コンフォリアは居住者の感性までアップデートしてくれるブランドです。都内のコンフォリアを訪れ、多彩にちりばめられた開発者の創意工夫を見つけてみてはいかがでしょうか。 

コンフォリアシリーズのブランドマンション特集

取材協力

東急不動産株式会社
東急住宅リース株式会社