10/23/2006 ※update on 08/280/00/2019
バブル時に比べれば探しやすくなったとはいえ、都心の駐車場付き物件はそれほど一般的ではありません。その、限られた駐車場付き物件を上手に探すために知っておきたい最新情報をまとめてみました。
まず、知っておいていただきたいのは、全戸数に対しての駐車場の割合です。物件によって異なりますが、都心の大規模型やタワー型の賃貸マンションでは戸数の半分以下というところも多く、賃料が20万円台中心の物件では駐車場自体が用意されていないことも少なくありません。
また、当然、入居者全員が借りられるわけではなく、一般には賃料が高額な部屋から順に割り当てられます。建物内に20万円の部屋と50万円の部屋がある場合には、50万円の部屋のほうが、駐車場を確保できる可能性が高いというわけです。よって、特に都心中心部での20万台物件では、駐車場確保はかなり難しいことを覚悟しておかなくてはいけません。逆に、確保しやすくなる目安は40万円以上。高額物件であれば、来客用の駐車場が用意されているケースもあります。
また、車好きの中には2台、3台と複数台分を借りたいという方もいらっしゃるでしょうが、これもまた至難。たまたま空いていたなどで、借りられるケースはあるものの、他に借りたい人が出た場合には返還する旨の特約が付加されることが多いようです。
次に駐車場の形式ですが、設置される場所としては次の3種類があります。
そのうち、(1)(2)はよほど大きな敷地でない限り、台数が少ないことが多く、数台から10台前後といったところ。駐車場の設置割合が比較的高く、借りやすいのは(3)の地下駐車場で、人気が高いのもこのタイプです。続いて人気があるのは(2)で、雨・日差しに加え、防犯面も心配な(1)はやはりいまひとつのようです。
駐車する方法としては、大きくわけて平面式(平置きと言われることもあります)と機械式の2種類があります。具体的には敷地内の建物外で平面式、建物の地下で機械式といった具合です。
ただ、都心中心部では平面式はほとんどなく、機械式8に対して、平面式が2程度の割合。中心部以外でも半々といったところです。入出庫に時間がかからない、サイズにあまり制限がないことから平面式を希望する人が多いものの、都心で借りるなら機械式と思っておいたほうがいいかもしれません。
都心では圧倒的な機械式ですが、これにはいろいろなタイプがあります。単純なものは2段で上下に昇降するだけですが、複雑なものになると、地下の2層、3層を上下左右に移動させて収納する場合も。スペースによってはターンテーブルが併設している場合も多くあります。当然、システムによって入出庫にかかる時間や利用できるサイズも異なりますから、物件ごとに確認が必要です。また、かつては機械式=RV車・ハイルーフ車不可と思われていましたが、最近では利用できるタイプもあります。逆に、フェラーリなど車高の低い車は駐車できないこともあります。
機械式には利用できる車のサイズに制限がある、入出庫に時間がかかるといったデメリットはあるものの、たいていが屋根付きなので雨や日差しを防げますし、契約者しか操作できないので、防犯面でも安心。盗難やいたずらの可能性を考えれば、機械式のほうが安全というわけです。
車上狙いや盗難を考えると、駐車場の防犯体制も大事なポイント。ベストは入り口に専用のキーなどを使ったシャッターが設置されているタイプで、最近の地下駐車場では設置されている物件が増えています。出入り口には、防犯カメラがあるかどうかも重要です。また、建物1階や建物外にある場合には、夜間、センサーで照明が付くようになっていると使いやすく、防犯的にも◎です。
さて、金銭面も気になるところ。当然ですが、都心ほど高くなっており、平均相場は、港区、千代田区では5万5000円、中央区、渋谷区が5万円。少し離れて、文京区が4万5000円、新宿区、品川区、目黒区で4万円、世田谷区、大田区では3万円前後となっています。(2006年9月 ケン・コーポレーション調べ)
また契約に当たっての礼金、敷金は不要な物件が多く、その場合、必要なのは仲介手数料のみ。また、敷金はあったとしても退去時に全額返金されるのが一般的です。
最後に駐車場付き物件の探し方、チェックすべき点をまとめておきましょう。
車好きなら、愛車のため、駐車場も住戸同様、きっちりチェック。楽しいカーライフを送りたいものです。
操作がラクで、防犯面にも気配りがあるという最新式駐車場。実際にどんなものなのかを北の丸スクエア ザ・テラスで経験してみました。